こんにちは、山口県自主夜間中学校代表の池田と申します。このページは現在不登校の方、過去不登校の時期があった方、そしてその親御様に向けて発信しています。
不登校による弊害
学校に行かなくなる大きなデメリットのひとつは、義務教育レベルの学力が得られないということです。
学校の勉強が社会で本当に役に立つのか?と言われると、必ずしもそうではないと思います。数学で習う関数や二次方程式などは普通の仕事では使いませんし、漢字を知らなくても
スマホやパソコンがあれば不自由はないのかも知れません。
では逆の質問ですが、学校の勉強は必要ないと思いますか?学校に行かなくても良いと思いますか?
私はそうではないと思っています。たしかに前述したように関数は不必要ですが、数学(算数と言い換えてもいいかも知れません)の基礎知識は使います。バーゲンセールで30%引きと言われて
もそれが一体いくらになるのかがわからないとすれば、比較が出来ません。
また知らない漢字はスマホで検索出来ますが、読み方すらわからなければ検索することすら出来ません。興味のある本も満足に読めない、好きなYoutuverの話している言葉の意味が
わからない。こんな人生は楽しくない、と感じませんか?
不登校になった原因は様々ですし、深刻な理由や自分ではなかなか直せない理由もあると思います。簡単に学校に行った方がいいよと言うつもりもありません。
人生を生きていく為の基本的な知識をどこかで学んで欲しいのです。自宅で勉強するのもいいでしょうし、夜間中学校などを利用してもいいと思います。どんな形でもいいので、
学んで欲しい。これが私の切なる願いです。
また学校では友人を作ることも出来ますね。友人は人生においてかけがえのない財産になります。困った時や悲しい時に相談に乗ってくれたり、嬉しい事があった時は共に喜んでくれます。
そういう事が今は出来ません。
でも人と出会える場所に来れば、出会う事が出来るかも知れません。夜間中学校がそんな場所になれば本当に嬉しいと考えます。
池田が今しなくてはならないと思う事
現在の学校教育の問題点は?というテーマで、多くの方々や多くの場で議論が交わされています。
確かに大きな仕組みを考え直す事も重要ですし、そうしないと将来の教育は改善されません。しかし今現在不登校によって勉強が出来ていない子どもたちはどうなるのでしょう?
仕組みが出来上がるのを待っていては、たくさんの子どもたちの未来を失ってしまうことにもなりかねません。未来や大きな仕組みと並行して、現在の問題にも取り組んでいかなければ
ならないと私は考えます。
その答えのひとつが「自主夜間中学校」なのです。学校に行けなくなると学ぶ場所は限定されてしまい、ますます勉強しなくなるという悪循環になりがち。でも居場所があれば、
学べる場所があれば状況は変わってくるのではないでしょうか?
知らない場所に行くのって勇気がいりますよね。偉そうに言っても私も同じです(笑)。でも新しい可能性があるのなら、勇気を振り絞って来てほしいと思います。
お会いできる日を楽しみにしています。